清竜人は、中々家に帰ってこない。ほんとによく家出(自由な音楽)をする。彼ほど自由奔放に音楽をしている人間を、私は知らない。
そんな彼には独り歩きしてるイメージがある。
「アイドルと踊ってる変態」これだ。
変態であることは間違ってない。音楽的な意味でも、生き様をとっても彼はエキセントリックな変態。ツイートのほとんどの語尾に♡を付ける癖も変態感を強めてる。
しかし、彼にはシンガーソングライター(SSW)であるという紛れもない事実がある。あらゆる点において彼はアーティストなのだ。デビューからその変化っぷりを追っていこうと思う。
もくじ
才能人、清竜人の生き様
天才肌にデビュー(在宅)
デビュー当時、彼はまさしく「天才SSW」として扱われていた。自分もそう思った。
「ジョン・L・フライの嘘」のMVを観た時なんて、「これが天才か..」などとNARUTOの常套句みたいな台詞を吐きながら、テレビの前で立ち尽くした。(座ってた。座り尽くした。)
取り憑かれたようにピアノを弾く金髪のミディアムヘアーの青年。陳腐な表現だが、天才だと思わされた。常人とは違う何かを感じさせた。
今も彼の中で1.2を争うくらいにこの曲『ジョン・L・フライの嘘』が大好き。
まだ家にいたころの楽曲のタイプ
彼の有名曲に、『痛いよ』がある。
浮気された男の心情を唄うもので、歌詞も楽曲も静かにパワフル。
これらを聴けばわかるように、彼は正統派シンガーソングライター。
だったのだ。本当に。
ある日、清竜人、迷子になる(家出)
正統派シンガーソングライターとしてデビューした彼、家を出る。
しばらくすると彼は迷子になってしまう。
どこで迷ったのか
段々SSWという枠から離れていった清竜人だが、機転となった問題作は、完全に4thアルバム『MUSIC』だろう。
このアルバムから清竜人は、急にミュージカルをやりはじめた。
わけがわからなかった。
シンガーソングライターが急にミュージカルやるって聞いたことある? 少なくとも自分はない。
作品毎に色があり、毛色は違ってたものの、前作までのアルバムは少なくとも「ミュージカル」じゃなかった。
しかも、この『MUSIC』は打ち込みで、音の数が以前にも増してめちゃくちゃ多い。急すぎる変化に驚き、もはや笑った。
(今思うと3rdアルバム『PEOPLE』で若干その片鱗はあった。)
夏休みを明けて、化粧を覚えてケバくなってしまった好きな子をみるとか、高校デビューした根暗だとか、そんなのよりよっぽど衝撃だった。
変化の暴力ですよ。
清竜人、一時帰宅する(在宅)
彼は迷子から抜け出して、なんとか自宅に帰ってきた。
6thアルバム『WORK』にて清竜人は帰ってきた。本当に帰ってきたと思った。迷子になった子が帰ってきた時の親心が理解できたような気がした。
グレた息子が改心した時の親のような心さえ持たせてくれた。ありがとうありがとう。
さらに、前作の打ち込み音並の数を生音で!? ありがとうありがとう。
…..
しかし帰ってきたのは、服を取りに来ただけだった。
必要な物をカバンに詰め込み、彼は颯爽と家を飛び出す。
「おい、まて竜人、一体どこへ行くんだ。」
このとき、初期からの彼のファンはきっとこう思ってた。
清竜人、また家を出る(再び家出)
劇薬『清竜人25』始動
再び家を飛び出た清竜人は、
急に結婚した。
世間一般にある清竜人という単語のイメージがこれだ。冒頭でもちらっと説明した、
「アイドルと踊ってるにいちゃん」なのだ。
しかもめちゃくちゃ面白いんだこれが。
それはそれは、話題性に秀でていた。
「一夫多妻制アイドル」という全く新しいコンセプト。こんな面白いものメディアがほっとくわけない。
「6人の妻と夫:清竜人」この構図に、頭がパンクするかと思った。
「新しすぎるだろ….なんだよこれ…」と頭を抱えながらも、脳裏に浮かんだのは、「やはり天才か」というちっぽけな感情。音楽をやる上で設定をここまで突拍子なくデキるアーティストを他に知らない。
楽曲はやっぱり魅力的。面白いし、格好いいし、かわいいという欲張りな状態。
一大事:ビジュアルの変遷
音楽性、コンセプトの変化、レーベルの移動。変化は数あれど、彼の大きな特徴の一つに「ビジュアルの変化」がある。
うんうん。よきよき。
うん、かっこいい。
うん、さっぱり。
ん・・・?
あれ・・・?
ああぁぁああああああああああ
あゔぁあゔぁゔぁあああああああ
むすびに
といった具合で彼は目まぐるしい変化を受け、今も音楽をしている。これぞアーティスト。
清竜人は一転二転三転とする、転がりまくってるアーティスト。自由奔放すぎる。
ビジュアルの変化、楽曲の変化、そして生き方。アーティストという言葉が本当によく似合う。
ルックスの変化には驚いたが、彼が素晴らしい音楽を提供している事になんら変わりはない。
レーベルをたらいまわしにされたり、意味のわからないタイミングでベスト盤を出したり、不運な事が彼を襲うけど、清竜人という表現者の音楽が聴けることはとても幸福。彼の音楽はいつまでも素晴らしい。
ちなみに現在彼は「TOWN」で3度目の家出をしました。次の帰りはいつになるのか。
まぁまぁにカオスなのでダイジェストだけでもお楽しみください。
それではまた。
<文・編集 = hitoto(@tonariniwa)
下のアルバムは清竜人の2つの名盤(家に居た頃のアルバム)。ミュージカルじゃないです。どれも音楽は面白いのですが、人にオススメするならこの二枚。
彼のミュージカルの全編がみたいかたはこちらもどうぞ。
よければ他の音楽の記事も読んで頂けると幸いです。