ついに『ずっと真夜中でいいのに。』の新曲が公開。
6月初週に突如として現れ、あれよあれよと口コミで広がった『秒針を噛む」から約4ヶ月。
今日10月2日にアップロードされた『脳裏上のクラッカー』
まさしく”待望”と呼ぶに相応しく、なおその曲がしっかりと期待に応えてくれた。
個人的な曲の感想と、誰が演奏しているのか、関わった人たちのことなどをつらつら紹介します。
『脳裏上のクラッカー』
前回、「たった”ひとつ”のアップロード動画のみで700万再生を突破してしまう」というバグった成績を収めた「ずとまよ」。ひとつの作品が根強く大ヒット、これはジャンプでいうところの尾田栄一郎。
これはとても快挙ですごいこと。
だけど、製作者からすれば「ハードル」の上がり方が尋常じゃない。『ずっと真夜中でいいのに。』の作詞作曲ボーカルである「ACAね」さんや、その関係者はかなりプレッシャーがあったに違いない。
そんな圧の中、しっかり期待を裏切らないクオリティの新曲。わおわお。
二作目もしっかりヒット、小畑健と大場つぐみの「デスノート」→「バクマン」みたいなもの。(微妙な例えでしょうか…)
曲感
印象的なのは、拍数をずらしたメロディの気持ちよさ。サビ前の連符や、展開部分の裏拍で絡むリズム、シンコペーションが素敵。
サビ前や、イントロ・Aメロの構成までは『秒針を噛む』と親しい構成をとっているのに、サビで対比したようなメロディ展開になるのが、憎らしいほど気持ちよかった。
曲のインパクトは前作『秒針を噛む』のほうが強く、『秒針を噛む』のがよかったなぁの声も結構出る気がする。
Aメロ(コーラス2)のベースが入ってからのピアノ構成音、SEがとても機械的で音に面白みがあって引き込まれる。
ここのメロディがどことなく、懐かしいメロディをしてる。この部分を聴くと、どこかタイプスリップした気分になる。似た曲ありましたかね、ピンとくる方いればリプライなどで教えていただきたいです。
作品のテーマ「SNS」と「寂しさ」
インスタグラムを思わせるMVと歌詞。MVも歌詞もそうなのですが、全体として「SNS」がテーマになってる気がしました。
「脳裏上のクラッカー打ち鳴らして」は「イイね」とも捉えられて、歌詞に一貫性が見える。
『ほんとは「イイね」を押して、自分の存在をアピールしたいんだけど、できない。』そんな葛藤がみてとれる歌詞とMVの構成。
「タイミングをずらしてみたり」「孤独に愛されて夜が明けるまで」など、近いのに遠い、遠いのに近いような切ない感覚を覚えました。
このご時世、どこにいようといつであろうと、ひとと繋がれる。気になるひとの最新情報や好きなものはSNSに転がってる。嫌いなあいつのことだって、大好きな人のことだって、どちらとも。
いつも近いからこそ遠い、繋がっているからこその孤独や寂しさがあることをこの歌、ひいては「ACAね」さんは歌っているのかと思いました。
もしくは、SNSを比喩にして使っていて、本題は別にあるかもしれません。あとは本人達から話が聞ける日を待つばかりです。
相変わらずハリネズミがかわいい。