レビュー・感想

あらゆる層を巻き込む男、オーイシマサヨシ【”京大NF Special Live”レビュー】

京大にて行われたオーイシマサヨシSpecialLiveに行って参りました。

 オーイシマサヨシはずるい。そんな一言を言いたくなるようなライブパフォーマンス。圧巻狂乱、嬉々乱舞といった具合でとにかく楽しいライブで45分があっという間にすぎ、時間が雪かのごとく溶けました。

 ライブの感想・レビューを絡めて、改めて思ったオーイシマサヨシの素晴らしい点を落とし込み。

個人的などうでも良いことも沢山書く(特に後半)ので、それも許せる方だけお読みください。また、敬称略です。

オーイシマサヨシスペシャルライブ感想

 京大の広大なグラウンドを埋め尽くす人だかり、推定3.4000人はいたような。(たぶんもっといたけどカウント不可)

 そこに「どうもー! アニソン界のおしゃべりクソメガネこと、オーイシマサヨシです!」

 恒例の挨拶から始まる、オーイシマサヨシ。何度も何度も聞いたこのセリフを生で聴けてひとまず感動。

 「オーイシが…オーイシがそこにいる…」とひたすら気持ち悪いことを言ってた記憶あり。興奮のあまり「オーイシ!!」「純!?」「純をよろしく頼む!」と大声で叫びまくってました。事情を知らないひとからすればいい迷惑。

のっけから切る最強のカード「ようこそジャパリパークへ」

 なんとオーイシマサヨシ、一曲目にもはや国民的ソングとなった(?)『ようこそジャパリパークへ』をぶちかまし。文字通りぶちかまし。

 会場の士気の高まりは尋常じゃない。うーがお!

 オーイシマサヨシの楽曲は一応アニソンの分類なので、とにかくノリやすい。とくにこの『ようこそジャパリパークへ』はシンガロングが多いナンバーで、一体感が途轍もなかった。らららら〜。

挨拶から曲までのMC力

 オーイシマサヨシの好きな部分のひとつがちゃんと公演する場所や、共演者(お客さん)のことをしっかり把握してる点。

 京大の学祭のスローガンっていつも変なのが多いんですが、そこはオーイシマサヨシ、しっかり把握していまして。

「今年のスローガンもだけど、一昨年の何?あれでいいんですか?頭の良い京大生はこういう時アホになってしまうんですか!?」

会場「うおぉぉぉ」

「そういえば、聴くとIQが下がると話題の曲がありまして」

会場「うおおおお〜〜」

 …とまぁ、文字に起こすとそれこそ低知能な感じですが、この流れがほんとに見事で。一曲目ないしは、最初の挨拶・MCの時点で京大生の心を掴むわけです。なんて憎い男だろう。

 最強のカードである『ようこそジャパリパークへ』を切った後の次の曲もしっかりゴールドディスク受賞作品、『MANKAI☆開花宣言』。ゴールドディスクの2連発。ジョーカー二枚目、大富豪なら意味不明な大胆な切り方。

 『MANKAI☆開花宣言』のBメロで合の手がありその説明が入る。この曲はゴールドディスクとは言え、元々女性がターゲットのゲーム『A3』の曲であるため『ようこそジャパリパークへ』ほどバズってない(失礼)ので念の為説明するオーイシマサヨシ。

 彼お得意の歌詞が書かれたフリップボードが登場し、そこでも京大にちなんだ煽りをする。

「勉強してきた?屈辱だろう京大生!カンニングペーパー用意されてんねんぞー!」

 会場爆笑。最高すぎやしませんかオーイシマサヨシ。こんな煽りだったらいつまでも聞きたいですよ。そして続けるMCが非常にクール。

「みなさんは勉強しに来たわけじゃない、授業をしに来たわけじゃない、この45分間で心を近づけに来たんでしょう」

 そうか・・・これが・・・心か。

【BLEACH】日常で使えそうで使えない名言ランキング 第3位「憧れは理解から最も遠い感情だよ」【ポエム】 話が進むごとに背景の絵がどんどん減っていき、それが本当のブリーチ(漂白)と化したマンガ。ソウルソサエティ編が終わってからのグダグダ感は...

 男でも惚れるこの見事な流れと回収。学祭であることを鑑みたこの流れ、惚れ惚れします。

 そんなMCから始まる『MANKAI☆開花宣言』はめちゃくちゃ楽しく、本人の弾き語りの映像しかみたことなかったのですが、オケありの完全ライブも素晴らしいものでした。

 ”夢見る全てに脇役なんていないはずさ”が染み染み。彼の楽曲は存在を肯定されるようなものが多く、とても良い。

 続いて『君じゃなきゃダメみたい』を「京都大学じゃなきゃダメみたい」と言い換え声高に。文字数なんて彼は気にしない。

これは弾き語りツアーのライブ映像ですが、今回のライブではオケあり。

 ここで超絶ギターをかまして「オーイシマサヨシ?ただのシンガー?」的な空気をふっとばすわけです。そんな空気まったくなかったけれど。

 この曲が終わったあと、自己紹介が入り、
「オーイシマサヨシ、アニソンシンガーでございます。楽曲も提供させて頂いております。楽器もほぼほぼ色んなもの出来ます。」

余談

肩書なのでしょうがないのですが、アニソンシンガーにいつも違和感を覚えてしまうほど彼は色々やっています。かといってライブパフォーマンスの場で「どうもクリエイターのオーイシマサヨシです」も違うなと思うので、ちょっとした柵を感じます。「この曲も自分で作ってるんだよ」はもっと主張してもよかったんじゃないかなと杞憂なことを思います。彼、ただのアニソンシンガーではありません。

 余談はさておき、MCは引き続き「色々やっておりますが、最近ダンスもしまして」と。

 そうこの楽曲『オトモダチフィルム』のMVにてオーイシマサヨシ、ダンスに挑戦。最近のシンガソングライターはよく踊る。シンガーソングダンサー。

 このMVを作るにあたって、星野源の”恋ダンス”制作チームに振り付けを発注したそうで、その事についてある自虐をしておりました。

「SNSで”ジェネリック星野源”、”会いに行ける星野源”、”アニソン界の劣化版星野源”、と呼ばれております。ありがとうございます。…言いすぎやろ」と自虐的なのに嫌味がない笑いを生み出しておりました。

 合の手”オレも!”万能説を唱え、「ぱっぱっでゅわっぱ。オレも!!(合の手)」を観客に指導。

「この楽曲、ぱっぱでゅわっぱで終わります。つまり皆さんの”オレも!”で終わります。いいですか?」

 MCから楽曲まで、楽曲からMCまでの流れが完璧と言っていいほど完成されていて、あっという間に4曲が終了。

 ジョーカー何枚あるんだと。曲もトークも全てジョーカーかと。そんなに持ってるならそりゃのっけからジョーカー『ようこそジャパリパークへ』切るわなと。これがトランプゲームなら反則負けはオーイシマサヨシですよ。会場の勝ち。

 5曲目ウルトラマンR/B(ルーブ)の主題歌『Hands』を披露し、その辺にたくさんいそうなルックスの自分をヒーローたらしめるのは、お客さんであると熱弁。

『Hands』が終わると、何も言わず一瞬で退散するオーイシマサヨシ。あまりにも急にはけていくので、間髪入れずにアンコール。

「君ら、ただで見てるんやぞ、わがまますぎひんか」と笑顔で言いながら再び登場。

 そして現在絶賛放送中のアニメ「SSSS.Gridman」OPである『UNION』

 O×T(オクト)名義の楽曲なので、Tom-H@ck(トムハック)さんもまさか出てくるのかと思ったけど、そこは1人。

「ほんとはトムハックくんと一緒にしたかったんだけど」と残し、曲名を叫び歌へ。

「目、醒まさしてやるからな。みんなを退屈から救いに来たんだからな。」と強く。

繰り返す日常というルールに 騙されそうになったら 反旗を翻そう
さぁ僕たちだけの革命を起こそうか
『UNION』

 このライブで確かに退屈から救い出されて、本当に良い時間でした。あの45分間に一切の退屈はありませんでした。

”夜の星に願いを君と繋げた夢のUNION”の部分で空を見上げながら歌う姿はよく目に焼き付いております。会場が屋外で時間も夜なので、余計に印象強いシーンでした。

【次ページ】トークの個人的な話と、彼の全てを巻き込む魅力について