週間少年ジャンプ。しのぎを削り合い、いざ連載できたかと思えば無慈悲にも「打ち切り」にあう。新連載の数があるだけ、その裏には打ち切りの影がある。
そんな厳しい週刊少年ジャンプに連載されていた「LIGHT WING」という作品をご存知でしょうか。後に「ソウルキャッチャーズ」を描く、神海英雄氏のある意味傑作。コアなファンに根強い人気。謎の層に強い人気を博している。これ(特にLIGHT WING)を好きって言ってる人は多分モノ好き。
ネタバレしたところでこの作品の価値は多分変わらないので、ネタバレ多めです。
むしろこの作品に関しては「知ってるほう」がより面白いです。
日常で使えるセリフ
主人公:天谷吏人(あまがい りひと)は サッカー弱小高校とサッカー強豪校を間違え、入学。全国を目指すことを馬鹿にされながらも、有無を言わさぬオレサマキャラで押し切り、秒で部員を味方につける チームひとりひとりが武器をもったトランセンドサッカーを目指す
ではセリフのほうへどうぞ。
みんな オレになればイイんすよ
この言葉の真意は別のところにあるが、この言い方は敵をうむだけ。口下手の頂点に立つ男。天谷吏人(リヒト)。
才能ある人間にこう言われると「この無頓着やろうがぁ・・・」と神経を逆なでされるも、リヒトは基本的にずっとこんな感じ。
ちなみに吏人に影響されたらこんな”目”になる。天谷リヒト、チームメイト(さらにその他)に翼を授ける。
みんなはその覚悟… あるんスか?
この言葉を使うと、何気ないことでも「とにかく重いこと」に思われる。
全然重くない話題を重く出来る。
オレ言ったぞ!! 何回も言った!!
口論になったり、問題がおこったとき、自分の発言に自信があるなら連呼しましょう。
自分に自信があるなら強気に。
おかえり!! ただいま!!
未だかつてそう多くみない力の込もった「おかえり」そして「ただいま」
これだけ元気よく発声できれば、会話も弾むこと間違いなし。
刹那で忘れちゃった
刹那で忘れちゃった まぁいいかこんな試合
あの人初登場シーン。とにかく人を見下す能力に長けており、常に人を壊そうとしてる。ナチュラルボーンデストロイヤー。
ただこの試合、万玖波さん達がたいして見せ場がなく、吏人達がわりと余裕で勝ってしまった。 あの人に同意しかねない。
物忘れをしたとき(orしてないとき)の煽り。
おい あんた!!! ふざけたこと 言ってんじゃ…
人、そしてサッカーを見下す あの人に対し、嫌悪感を抱き、あの人に物申そうとする平田真。
やめろ 真っちゃん!!!
物申しを全力で止める万玖波(まくば)先輩。
- 「やめろ ○○っちゃん」とすればどんな場面でも○。
- 「おい あんた ふざけたこと言ってんじゃ・・・」と聞こえたとき。
誰かが無謀なことをしてるときは止めてあげましょう。それが優しさです。ただし挑戦することはいいこと。万玖波さんはこのとき、真っちゃんをかばっただけです。
オイオイ リヒト… おまえの見たかった景色ってのは 地面なのか?
あの人にコテンパンにされ、心折れるリヒトを煽る師匠。そして、立ち上がるリヒト。
大言壮語を吐いて、調子にのって失敗してしまった友人にこう声を掛けましょう。使い方を間違えれば追い打ち。場合によっては煽りにしかならないので注意。
お帰り、僕らのジーニアス
19話(閃)のタイトル。自分のサッカーを見つけられない佐治が覚醒するシーン。
- 知人がなにかを取り戻したとき。
- ハンターハンターが週間連載に戻ってきたとき。
・・・・・・富樫さん、そろそろ頼みます。
煽りセリフ編
ところでその超笑える醜態? 恥辱にまみれた姿?
問答無用の煽りの連続斬り。これぞシアン。
あ、迷惑DEATHぅー 蘇られても 死臭がヒドイ!!ゾンビかっての
とにかく煽る、煽りに煽る あの人。
あの人に負けじと、煽りにも耐える万玖波さん。こらえろ!こらえろ….!
これぞシアン。(二回目)
何やってもムリだよムリムリムリムリ 勝てない勝てない勝てない勝てない勝てない勝てない 絶対勝てない
相手がどれだけ前向きでも煽ることをやめない あの人。「君が折れるまで、僕は煽るのをやめないっ・・・!」と言わんばかりの怒濤の煽り。
これぞシアン(3回目)。
その果て、万玖波さん、心に決壊が生じる。心が折れてしまった。 あの人の言葉の弾丸に彼の心は、こらえられなかった。
2秒で◯◯シリーズ
- 2秒で切り返す
- 2秒で全否定
- 2秒でひっくり返す
- 2秒で忘れる
異常なまでの2秒へのこだわり。神海英雄は2秒に一体どんな思い入れがあるというのか。
どんなことがあっても2秒で切り返せば人生は楽しい。リヒト大先生をリスペクトし、日常でよく「2秒で○○」を使うも、誰かが反応してくれたことは残念ながらない。悲しいです。
むすびに
「ゴボゴボ… 」「ブチブチ」「目の表現」「ぐあああああああ」「2秒で切り返す」「みんなおれになればイイんスよ」「 あの人」「比喩かと思ったら急に物理的」
など、まだ稚拙でありつつも、アイディアの片鱗を見せつけたこの「LIGHT WING」
この記事を読んでるでモノ好きであろうあなたは「すでに持ってる」か「冷やかし」だと思いますが、気が向いたらまた読んでみてください。
全3巻なので、2秒で読み返せます。
残念ながら打ち切りになってしまったけど、この「よくわからないセンス」を見せつけられ、コアなファンが付く。
この次回作である「SOUL CATHER(s)」(ソウルキャッチャーズ)は表現力、絵、話作りが格段に進化していて、とにかく面白い。
「LIGHT WING」はネタ的に面白かったですが、ソウルキャッチャーズに関しては、マンガとして純粋に面白い。大好き。正当進化とはいえ、どうも万人受けするタイプのマンガではないですが、圧倒的な個性を感じたい方は是非ご覧あれ。
またジャンプに帰ってきてほしい。僕らのジーニアス神海英雄。
ではまた。
人知れず、探偵漫画の作画をしている神海英雄氏。↓この漫画では「神海英雄である必要がどこにあるのか」ってくらい個性がないので、逆に面白いです。(ほんとに謎)
この漫画の存在がある意味探偵物であった。(失礼)
LIGHT WINGやSOUL CATHER(s)の個性に塗れまくった神海英雄はどこにいったのか。帰ってきて、僕らのジーニアス。
今度こそ、それではまた。