『宇宙コンビニ』というバンドをご存知でしょうか。
既に解散してしまったバンド(2015年3月解散)ですが、大好きなので紹介。
今までありそうでなかった「マスロック」と「ポップ」をこれでもかと上手く融合させたバンド。
もくじ
プログレッシブ ポップバンド『宇宙コンビニ』
イントロを”数秒”でいいので聴いてみて
百聞は一見にしかずということで、まずは耳に。
biography
2012年1月結成、京都発3ピース ”プログレッシブ ポップ” バンド。
様々なジャンルを通過した音楽性から個々の解釈でポップに消化し、独自の世界観を産み出す。
Gt.だいじろーとDr.なずおによるテクニカルなインストゥルメンタル、
そこにふわっと薫るように存在するVo./B.えみちょこの透き通った歌声。
平均年齢20~21才とは思えない驚きの才能が、音楽シーンに登場する。
公式ページより
バンド名の由来
「宇宙のように壮大で、コンビニのように身近に寄り添う」という意味合いが込められています。
その名の通り、あまり浸透していないジャンルながらとても馴染みやすい音楽性。
聞きなれないジャンル「プログレッシプポップ」
これは「マスロック」+「ポップ」という意味。
「マスロック」と聞いて、日本で有名なのは「toe」や「the cabs」あたりでしょうか。
変拍子が多く、楽器隊がとても複雑に噛み合うジャンルがマスロック。
ないがしろにするわけではないですが、メロディがあまりポップにならない、なりすぎないのがマスロックの特徴。
ですが、宇宙コンビニはそこを共存しました。
これだけマスロックしてるのに、メロディがとてもポップ。
自分の中で革命が起こる音が聞こえた気がした。革命が起こった人は多いのでは。自分だけでないと願いたい。お願い、革命起こってて。
キーパーソン『だいじろー』
聴けば分かるので、わざわざ書くことでもないのですが、彼とんでもなくギターが上手いです。
ソロギターの1人で演奏するライブにも何度か行っていますが、べらぼうに上手。普通にソロギタリストとしても最高。
ソロギターで表現できる彼がバンドにいます。1人で表現できる人が、バンドに入る。百人力。
『宇宙コンビニ』はスリーピースですが、手数がスリーピースのそれではない。
「1人で何人分の音出すんだ」と初めは思いました。『トミー・エマニュエル』や『押尾コータロー』など、人生で初めてソロギターを聴いた時の衝撃が蘇るわけです。
(『凛として時雨』のTKしかり、『Peple』の波多野裕文しかり、マスロック界のスリーピースのギターはみんなおかしい)
ほぼ全ての楽曲の作詞作曲を彼が担当。
Twitterでも度々リフを上げています。いつもいい塩梅で狂ったツイートばかりしてるので必見。
暑いので、ペンギン両手につけて拍手する曲作りました。
フォロワー7000人いってた!
いつも支えて下さり、本当に本当にありがとうございますー🙏! pic.twitter.com/G9J5Pbg5aH— だいじろー@JYOCHO 3/21新譜🌏 (@daijirooo7) 2017年7月21日
「普段どういった作曲の仕方をされていますか?」と聞いて頂く機会が多いので、作曲風景あげておきますね。 pic.twitter.com/bUxXUcswIp
— だいじろー@JYOCHO 3/21新譜🌏 (@daijirooo7) 2017年6月24日
えみちょこさんのボーカルの美しさ
ベースボーカルのえみちょこさん。
ベースはもちろんですが、彼女の最大の魅力はその歌声。引き込まれる美しさと、何も壊さない優しさのある透き通る器用で繊細さ。
大人びた落ち着きある声、憂いある掠れた歌声。少年のような無邪気さを含んだ歌声。色々な表現できる素晴らしいボーカル。
個人の好みですが、この数年で一番好きな女性ボーカルでした。もう彼女の歌を聴けないというのが、とてもさびしい。(プレイヤーとしての)音楽とは今は距離を置いているそうです。
「tobira」という曲では、えみちょこさんの作詞も見れます。ノスタルジックで少し悲観的。
ジャケットやアーティスト写真の美しいデザインは誰が?
彼らの魅力を引き立てる大事な要素の一つ、デザイン。聞いてみると専属のデザイナーさんがいるとのことでした。
そちらが「いさみゅさん」という方。『まじ娘(majiko)』などのデザインも担当してる方ですね。
【works】
きちんとお知らせしていなかったので改めて、majikoさんのアーティスト写真担当致しました!今回も赤く染まる💅そして3枚目の酔拳っぽさ pic.twitter.com/zEdEjbX6It— ISAMYU (@isamyu69) 2018年1月9日
今回の制作は1年前に作った植物化の作品が元になってます。植物化は技術的にもモチーフ的にももっともっと追求できそう。色も赤と青でちょっとした対になってます pic.twitter.com/96JuJfZorA
— ISAMYU (@isamyu69) 2016年9月1日
むすびに
素晴らしい音楽を与えてくれた『宇宙コンビニ』でしたが、二枚目のEPリリースが最後にあえなく解散。
彼らのデビューから、解散までをこの目で見ることが出来たのは本当に幸せだった。宇宙コンビニの音楽をライブで聴けたこと、彼らに出会えたことは幸運でしかありません。
ほとんど最初から最後までを見れたバンドは、本当に少ないので感慨深いです。
「Everything Changes」ラストライブの映像で記事を締めます。
「Everything Changes(全ては変わる)=変わらないものはない」 彼らのことのようで、皮肉なようでなんともまぁ。
ではまた。
<文・編集 = hitoto(@tonariniwa)
ギターのだいじろーくんは新しいプロジェクト「JYOCHO」もしています。彼の作る音楽に興味を持った方は是非そちらもお聴きあれ。